横浜が生んだ未来のスター候補板倉滉。川崎フレンターレでは、中村憲剛や大島僚太の壁に阻まれ中々出場機会に恵まれませんでしたが、レンタル先のベガルタ仙台で才能が開花。アンダー代表や昨年のコパアメリカの活躍での実績が認められ、イングランドプレミアリーグの名門、マンチェスターシティへの移籍が決定しました。
労働許可証の関係で、今シーズンからオランダエールディヴィジのFCフローニンゲンにレンタル移籍し、そこでもコンスタントに出場機会を得ています。板倉滉とはどのようなサッカー選手で、今後どのような活躍をするのか非常に興味がありますね。彼のサッカー人生を踏まえながら、詳しくご紹介していきます。
目次
板倉滉のプロフィール
板倉選手と言えば、小学校年代から川崎フロンターレの下部組織に在籍していたので、川崎出身と思われがちですが、実は横浜生まれです。川崎フロンターレU12立ち上げの時から在籍しています。
■板倉 滉プロフィール
生年月日 | 1997年1月27日 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
身長 | 186cm |
ポジション | センターバック・守備的ミッドフィルダー |
在籍クラブ | ・川崎フロンターレ 2015〜2018 k・Jリーグアンダー22選抜 2015 ・ベガルタ仙台(レンタル) 2018 ・マンチェスター・シティ 2019 ・FCフローニンゲン(レンタル) 2019〜 |
代表歴 | ・U-19日本代表 ・U-23日本代表 ・日本代表 |
プロデビュー当時からあまり注目されておらず、ベガルタ仙台でレギュラーに定着し、脚光を浴びるようになります。しかし、フロンターレに帰ってもレギュラー奪取は難しいのでは?という周囲の反応がありました。このままベガルタ仙台で完全移籍をして、レギュラーを続けた方が良いとの声もありました。
そして、世間があっと驚くニュースが飛び込んできます。「CFGグループが板倉滉にオファー」。誰もが目を疑う中、板倉選手はマンチェスター・シティへの移籍を決断します。
板倉滉のポジションやプレースタイルは?
板倉選手が現在主戦場といているポジションは主にセンターバックです。しかし、本人はボランチを希望しており、ボランチでも当たり負けしないプレイを続けています。
2019年7月にあったコパ・アメリカ、エクアドル戦では、完全な潰し屋としてエクアドル攻撃チャンスをことごとく潰してきました。日本フル代表でもボランチとして出場し、評価の高いプレイをしています。
板倉滉の年俸推移はどんな感じ?
近年になり注目され始めてきた板倉選手ですが、気になるのは年俸ですね。以前にも触れましたが、サッカー界は野球とは違い、原則年俸非公開となっています。ですので、各メディアは推定で算出しているのですが、板倉選手も例外ではありません。
さて、デビュー当時の板倉選手の年俸は推定で480万円とされています。Jリーグでは初めてプロになる選手は全てC契約という契約からスタートしますが、現行のJリーグ規定ではC契約選手の最高年俸は480万円までと定められています。板倉選手はC契約規定の最高年俸でスタートしています。
そして、レンタル先でのベガルタ仙台時代はどうだったかと言うと、推定で800万円です。Jリーグの契約規定では、C契約登録選手は、3年以内にJ1で450分(5試合相当)、J2で900分(10試合相当)、J3・JFLで1450分(15試合相当)出場して、次のA契約、B契約を結ぶ事が可能となります。
板倉選手は、ベガルタ仙台時代に契約条件を達していたため、このような推定年俸となっています。ベガルタ仙台でのレンタルが終了し、マンチェスターシティに移籍することになった板倉選手ですが、いくらの年俸なのか?推定では約14万ポンド(1ポンド143円計算、日本円にすると、およそ2000万円・2019年12月現在)と言われています。
案外安いと思われがちですが、板倉選手は移籍当時、海外での実績がほとんどありませんでしたから妥当な年俸かと思われます。しかし、ベガルタ仙台時代から倍以上の年俸になったわけですから、大出世と言えるでしょう。
ビッグクラブ名門マンチェスター・シティFCへ完全移籍
ヨーロッパサッカーファンではおなじみの名門クラブマンチェスターシティに移籍が決まった板倉選手ですが、現在はオランダエールディヴィジのFCフローニンゲンにレンタル移籍をしています。
何故マンチェスターシティでプレイできないのか?と言うと、まず板倉選手はイングランドでの労働許可証の発給要件を満たしていません。
労働許可証というのは、外国籍の人間が他国で働くため国から許可を貰う制度、一般的には査証、就労ビザとも言われていますね。イングランドでは、EU圏外の人間が働くのは相当難しいと言われるくらい、労働許可証の発給要件が厳しい国でもあります。
まず、イングランドプレミアリーグでEU圏外のプレイヤーが労働許可証を貰うのにはいくつかの要件を満たしていなければなりません。板倉選手に当てはめてみるとこのようになります。
イングランドプレミアリーグでプレイするための条件
- 出身代表のFIFAランキングが50位以内である事
- 過去2年間の国際Aマッチ公式戦で75%以上の出場歴がある事
②に関しては、順位毎に出場歴が変わります。1位〜10位は30%以上、11位〜20位は45%以上、21位〜30位は60%以上となります。
板倉選手は②に該当しないため、現段階では労働許可証は発行されないということになります。過去には、労働許可証の要件を満たしていなくても、ワールドカップなどで活躍すれば特例で発給が認められましたが、年々条件も厳しくなっており、現在特例で発給された例はほとんどありません。
そこで、EU圏内のリーグでレンタル移籍をし、EUでの活動実績を作ればイングランドでプレイする事も可能となります。過去の例でいくと、宮市亮選手(ザンクトパウリ)がアーセナル在籍時にこのような方法をとっていましたね。
板倉滉のプレースタイルでマンチェスター・シティFCに通用するのか?まとめ
現在、FCフローニンゲンでプレイしている板倉選手ですが、マンチェスターシティに戻れるのかと言うと、簡単ではありません。それだけ層も厚く、世界の名だたるプレイヤーが在籍しています。
現在、マンチェスターシティからレンタルで他国でプレイしている選手は総勢26名います。ほとんどが各年代の代表に選ばれているエリート集団です。その中でマンチェスターシティのユニフォームに袖を通せる選手は、2人から3人。板倉選手はその中に入っていけるのでしょうか。
しかし、彼もフローニンゲンでレギュラーの座を確保しており、順調に成長を続けています。彼がエティハド・スタジアムのピッチで活躍する姿を観たい方は大勢いるかと思います。板倉選手の今後の活躍と成長が非常に楽しみですね。